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メンテナンスガイド

その2 ジャック部のガリ・ノイズ対処法


(写真1)綿棒などを用い、ジャックの内側を磨いてみよう。

 エレクトリック・ギター/ベースのトラブルで一番多いのがジャック部分のガリ・ノイズ。これは、誰でも経験したことがあるだろう。そして、ギター・コードのプラグをガシガシと抜き差ししてやれば、多少のものならば収まる。これは、これとして立派な修理テクニックのひとつということができる。でも、いつ再発するかは分からないし、ヤバい時に限って症状は表れるもの。ガリ・ノイズの出るジャックは、時間のある時にメンテナンスしておこう。

 まず、ジャックからガリ・ノイズが発生する仕組みについて説明しておく。多数のギターは、1/4インチ径のアウトプット・ジャック/プラグで接続する規格になっており、内部では単純に2つの接点を結んでいるだけである。つまり、コード・プラグの先端の数ミリほどの飛び出した部分が接触する“ホット”部分と、その他のプラグ全体が接触している“コールド/アース”部分からなっている。この2箇所の金属部分が錆びることで、接触不良を起こしガリ・ノイズが生まれる。そのまま放っておけば、やがては音が出なくなってしまうこともある。ここで、ちょっとした秘密を教えよう。いま通常のモノラル・ジャックには、2つの接点があると述べた。ところがガリ・ノイズを起こすのは、2つの接点のうちアース側が殆どなのである。従って、メンテナンス手順は以下の通り。綿棒の先に金属磨き、ペースト状コンパウンド、サビ取りあたりをごく小量付け、入り口から1センチほどの間のジャック内側を磨く。できれば、ジャック自体を露出するようにジャック・プレート等を外した方がいいのだが、慣れればそのままの状態でも行なえる。注意点は、金属磨きなどを付け過ぎないこと、そして何も付けない綿棒で十分にカラ拭きしておくことである。できれば、きれいに仕上げるために小量のアルコールを付けて磨いてやれば更によい。作業はこれだけ、これで必要十分な効果が得られる(写真1)。

 時折、ジャックのアース部分を紙やすりを使って磨くといった大胆な話を聞くことがある。ジャック自体はブラスの上から保護や腐食防止の為にニッケル・メッキが施されている。紙やすりを使うとせっかくのニッケル・メッキが剥がれてしまいがちなので、おすすめはできない。またメッキ自体は意外と薄いので、古い楽器では既に長年のプラグの抜き差しによってメッキが剥がれてしまっていることもある。この場合は、迷うことなくアウトプット・ジャック自体を交換しよう。ジャックを交換する際に経験したことだが、古いジャックは音は出ていても、トーンが下がって聞こえるようになってしまっていることが往々にしてある。このあたりは好みの問題も絡んでくるので、電気的な劣化と音の悪化は一致しないと考えた方がよいという意見もあるが、個人的にはジャックやギター・ケーブルなどのギターの外側に出た電気信号(ギターの音そのもの)に関しては、極力劣化させないように心がけるべきだと思う。

 フラットトップ・ギターに多く使用されているエンド・ピン・ジャックと呼ばれているものは、今回のジャック・メンテナンスには当てはまらないので、またの機会にご説明しよう。

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